モデルハウスで一泊

1.モデルハウスは職場

私は10年以上前にある有名なハウスメーカーで働いていました。家族の幸せの象徴という戸建て住宅を販売していました。土曜日・日曜日には来場者も多く、忙しく対応していたことが懐かしいです。今とは違いハウスメーカーの労働環境は厳しいもので、夜中まで働くことも少なくありませんでしたが、楽しそうにマイホームについて会話する夫婦や子たちと接することができたことは貴重だったとおもいます。

2.モデルハウスは年中無休

ハウスメーカーの多くがそうであるように私も火曜日と水曜日がおやすみでした。そのため、モデルハウスも火・水曜は閉館しているのですが、仕事があればモデルハウスを空けておいてもいいことになっていましたので、休みの日も私は一人でモデルハウスに電気を玄関を開けて仕事をしていました。といっても休みの日にそれほど多くの仕事がある訳ではなく、モデルハウスのベッドで居眠りをしたりしていました。そんなことなら休めばいいと思われるかもしれませんが、そんな誰もいないモデルハウスにヒョッコリ訪れるお客様がいらっしゃるのです。そんなお客様の何組かは真剣に家の事を考えているからこそ、平日にモデルハウスを訪れるのです。モデルハウスの玄関にはセンサーがついており、来客があると音が鳴ります。その音を聞くと私はモデルハウスのベットから飛び起きて髪の毛とスーツを整えて玄関に駆け付けていました。

3.モデルハウスで一泊

休みも関係なしでよく働いたとおもいます。私は、モデルハウスに来てくれて、いろいろなお話される人に耳を傾け、そんな人たちのところどころぼんやりした夢を具体的な形にしてあげていました。モデルハウスに来てくれた人すべてが契約に至った訳ではありませんが、信頼を得て田原市で建て替えを任せてくださった方々には今でも感謝しています。家に帰る時間も惜しんで、モデルハウスに泊まってまで働くようなことをする元気は今はありませんが、今でもモデルハウスの前を通ると覗いてみたくなることがあります。